24 名探偵の掟/東野圭吾
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/07/15
- メディア: 文庫
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長門有希に挑戦!その8!
というか、行きの飛行機の暇つぶし。
いつもと違って、小さいスカイマークじゃなくて、JALだけど、それでも酔い止めとして。
本当はラノベがよかったけど、前日に買うの忘れたんで、当日朝購入。
とまぁ、空港の中におかれてる本なんて限られてるので、その中からこれを選択。
色々と作品は読んでるんですが、これは未読。
文章もわかりやすいので、ラノベに近い感覚で読めるだろうな・・・とか思って読み始めたら
なんなのさ。この アンチミステリの総決算。
いや、アンチミステリというのもおこがましいかな。
こういうアンチミステリは普通、ミステリの中にアンチの要素を含ませるのに
これはアンチの中でミステリやってる。
名探偵役が作中で、「密室なんてやりたくない」とかいうなよw普通w
「湯けむりOL殺人事件」では、なんかテレビ側の事情まで顧慮しはじめてるしw
そんな感じで
「密室」「首切り」「意外な犯人」「ダイイングメッセージ」「アリバイ崩し」「孤島」等々をテーマに
いかにも名探偵らしい名探偵と、それを引き立てるためにわざと権等違いなことを言い続ける警部の、短編もの。
それぞれがすっきり?きっかり?終わっており、やりすぎ感は否めませんが、楽しい作品でした。
西尾維新も『僕と君が壊した世界』の中で
「ミステリのトリックなんて、一瞬でも読者を納得させれればいいんだよ」
とか作品中の登場人物がのたまってましたが、
この中でも
「読者はどうせ、登場人物みながら推理とかしてないんだよ」とのたまう。
『どちらかが彼女を殺した』で「フーダット(誰、つまり犯人当て)をやり
『ガリレオ』で「ハウダット(どう、つまりトリック当て)」をやり
『容疑者Xの献身』で「ホワイダット(なぜ、つまり動機当て)をやり
などなど、散々推理小説らしい推理小説を書いている東野圭吾がこれを言うか、と。
最近のミステリ作家は、そういうことを考えながら書いてるのかねぇ・・・
てか、長門さん、アンチミステリ選びすぎだろ・・・
っと、ハルヒも一種のアンチミステリをやってるんかねぇ・・・・
「孤島」ではドッキリで、「山荘」ではやらせで、どちらとも投げやり的にミステリやってますし・・・