26 狼と香辛料(10)/支倉凍砂
- 作者: 支倉凍砂,文倉十
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/02/01
- メディア: 文庫
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たまにまざるラノベ
しかも、シリーズモノ。
こりゃ統一感なさすぎだよな・・・・
さて、まぁこの「狼と香辛料シリーズ」
「ある日突然出会った男女の物語」
という、ラノベの王道をいってはいるんですが
異色。きわめて異色。
それは、ストーリーの本筋が「経済」というせい。
貨幣や為替、密貿易、鉱物の価値の変動などなど、
毎回経済に関するテーマで話が構成されているめずらしいラノベ。
ラノベでありながら、経済入門書というのは言いすぎですかねぇ。
話はかわりますが、自分のやっている考古学は、関連項目が非常にマルチ。
その中で、時代が新しくなると、貨幣との兼ね合いはかかせない。
中国のお金は日本に大きな影響あたえてますからねぇ・・・
偽造されたお金が、国が作ったお金以上の価値をもつとか、普通じゃ理解できない。
その理解しずらい部分をすんなり理解させてくれたのが、この「狼と香辛料」でした。
時代は、科学がほとんど発展してない中世ヨーロッパのような時代。
剣が支配するなかで、宗教を作り上げ布教していく、そんな時代です。
その中での、商人の主人公と、豊作の神にして賢狼、齢200歳の少女の話。
最近はあまりおもしろくなかったんですが
10巻は原点にもどったような形で楽しめました。
そして、第二巻からの伏線?にようやくせまる形となったので期待できます。
巻がすすむごとに与える影響がどんどん大きくなってますが
はたしてその影響力は、「クニ」や、ましてや「セカイ」まで行くんですかねぇ。。。
これからが楽しみです。